歯周病

(ししゅうびょう)

歯周病とは、プラークに含まれる細菌によって産生される物質に対する歯周組織の炎症性の反応である。歯肉のみに限局した状態を歯肉炎という。歯槽膿漏ともよばれる。
歯周炎の症状としては、歯肉の腫れ、痛み、歯肉の出血、歯周ポケットの形成、排膿、歯の動揺(歯がグラグラとした状態)、歯肉の退縮(歯肉炎の場合は増殖する場合もある)、口臭などがある。

治療にはブラッシングによるプラーク除去が第一の方法である。歯周病が進行した場合は、ブラッシングをしやすくするためや、深部の歯石を除去するために、歯周外科治療が行われる。

一度進行した歯周病をもとの状態に戻すことは非常に困難であるため、予防が重要とされる。予防には、定期的に歯科医院に通って歯石除去等を行うだけでは不十分で、正しいブラッシングを毎日行うことが必要である。

歯周病はギネスブックによると、人類史上最も感染者数の多い感染症とされ、程度の差はあるものの、ほとんどの人が罹患する病気と言える。現実的に、歯周病治療・予防を完治という結果で終了することはできない。確実な歯周病治療・予防の終了は、歯がすべて抜けて、総義歯となった時である。