エナメル質

(えなめるしつ)

エナメル質とは歯の表層にある組織で、人間の体の中で最も硬い。厚さは永久歯前歯で約1mm、大臼歯の最も厚い部位で約2mmである。口腔内に露出している部分(歯冠部)のほとんどを覆っている。
そのほとんど(96%)がリン酸カルシウムからなる無機質である。リン酸カルシウムはハイドロキシアパタイト(Ca10(PO4)6(OH)2)結晶で構成される。
非常に硬いが、齲蝕により脱灰しする。エナメル質を越えた齲蝕は容易に象牙質に広がる。失われたエナメル質は回復することはなく、治療が必要である。
石灰化は年齢とともに進行し、灰白色から徐々に黄色みを帯び、微少なクラックを伴うことも多い。